防犯性能を考えて鍵と錠を選択しましょう
警視庁の報告によると、東京都内の平成24年の侵入窃盗は約8千件弱で、そのうち空き巣は約45%を占めています。侵入口は窓からが7割、出入り口からが3割という内訳を見ると、防犯の為には玄関だけでなく、窓の鍵もしっかりと施錠する必要があります。ところで、「鍵をかける」とよく言いますが、鍵と言うのは「錠」を開閉するための道具であり、「錠」はドアを固定するための機構部分の事を指します。ですから「鍵をかける」ではなく、「鍵を使って錠をかける」というのが正しい使い方です。玄関ドアからの侵入を防ぐための鍵の防犯性能を考える時、鍵の管理をしっかりするとともに、複製が簡単に作れないものを採用すると良いです。通常の鍵ではホームセンターや合鍵屋で簡単に複製を作る事ができますが、メーカーに個人情報を登録して本人しかスペアキーが作れないシステムを導入している物や、ユーザーカードを発行し、鍵本体とカードの両方が無いと複製を作れない物もあり、このような鍵は防犯性能が高いです。ドアに錠を2つ以上付けるとさらに安心です。ドア自体の強度も重要です。薄いドアだと鍵ではなくドア自体を壊されてしまうことがあるからです。また鍵を盗まれた場合は、鍵を複製するのではなく、錠を交換しないと危険です。窓に良く使われているクレセント錠はガラスを割られると簡単に開けられてしまいます。補助錠を付けたり、防犯フィルムなどでガラス割り対策や防犯ブザーなどを取り付けると良いです。普段窓を開けておく家庭には、窓を少し開けた状態で施錠できる補助錠もありますので利用すると良いです。最近は指紋や掌紋を認証することで解錠する生体認識錠というものが普及し始めています。指や掌が鍵のかわりになる為、鍵を紛失したり、盗まれる心配が無いので安全性も高いと言えます。指紋が薄いなど認証しにくい場合があるので、採用する際には実際に試してから導入した方が良いです。現代社会の中で暮らしていく為に、鍵と錠は不可欠の物です。泥棒に侵入されると、物を盗まれるだけでは済まず、精神的なショックは大きいものです。命と財産を守る為、多少高価でも防犯性能の高い物を採用するのが良いです。