日本は平和だと感じた鍵の話
最近はカードキーが多くなりましたが、今でも通常の鍵を使用しているホテルは多くあります。先日出張時に宿泊したホテルもそんなホテルでした。仕事を終え、客先とそのまま飲みに行ってしまったため、チェックインは結構遅い時間になってしまったのです。フロントで鍵を受け取り、14階の部屋に向かいました。このホテルは何度か利用しているため、勝手は分かっています。鍵を開けて部屋に入り浴槽にお湯をはり、パソコンをネットに繋いでニュースを確認してから時間をかけて入浴したのです。そんなに飲んでいないつもりでしたがやはり多少は残っているようでした。風呂から上がり、喉が渇いたのでホテルの隣にあるコンビニまで飲み物を買いに行った後、テレビを見て眠ってしまいました。その日は金曜日であり、翌日の土曜日はこれといって予定はありません。街を観光して夕方ゆっくりと戻ろうと思ったのです。その日はなぜか寝苦しく、数時間しか眠ることが出来ませんでした。そのホテルは浴槽が広いことが特徴であり、宿泊する度に朝風呂に入るのですが、その日も朝からゆっくりと風呂に浸かったのです。朝から風呂に浸かり、その日の予定を計画する贅沢な気持ちになれる至福の時間です。風呂から上がり身体を拭いて昨日まで着ていたスーツを畳んでカバンに詰め込み、反対にコットンパンツとポロシャツを取り出し身に着けたのです。そしてチェックアウトのために部屋を出ようとすると、鍵が見当たらないのです。どこかに鍵を落としたかとも思いましたが、こうして部屋の中に居るわけですから落としたわけではありません。昨晩の行動を思い出し最後にコンビニに行ったときに鍵を使用したことを思い出しました。風呂上りに再度スーツを着て外に出たのです。鍵のありかとして考えられるのはスーツのポケットですが、くまなく探しても見つかりませんでした。鍵が消えてしまったのです。部屋の何処を探しても鍵は見つかりません。もしや、と思いドアを開けると鍵はドアの鍵穴に刺さったままだったのです。